DX検定と言う試験が気になるけど、受けるメリットや価値はある?
毎日、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する情報が溢れて止みませんね。
この記事に来られたと言うことは少なくともDXや、DX検定に興味のある方だと思います。
私も、昨年末にDX検定なる試験があることに気づき、第8回(2022年1月末の)DX検定を受験してみました。
結果、晴れて「DXプロフェッショナル」に認定頂きましたので、改めて本検定の受検の価値について考え、皆さんにシェアしたいと思います。
学習方法や受検がオススメな人に関する情報もありますので、最後までお読みいただければ幸いです。
DX検定とは
まず、DX検定の概要を紹介します。既に知っている人は読み飛ばしてください。
「そもそもDXとは?」をおさらいしたい人は、以下の関連記事もご一読ください。
検定概要
公式HPによると、検定概要は以下のとおり説明されています。
DXに関わる用語の知識を問うものであることが分かります。しかし、2018年7月に創設されていたとは全く知らなかった・・・。
受検概要
実施時期 | 1月、7月の年2回実施 |
---|---|
形式 | WEB受検(自宅または会社のPC、タブレットで受検可能) |
受検料 | 6,600円(税込) |
前提知識(受検条件) | 特になし |
申込方法 | こちらから申込(個人 or 法人での申込みが可能) |
レベル認定 |
1000点満点でスコアに応じ、以下のレベル認定証を発行 |
受検体験記
ここからは、私の実際の受検体験に基づいて情報をシェアしていきます。
受検目的
今回の私の受検目的は、「DX推進実務者としての知識整理と腕試し」でした。
私は、事業会社にてDX推進担当として業務に携わっていますが、どうしても自社や業界内での範囲に知識が狭まってしまう為、改めて自身の知識を再整理できるような体系的な試験があれば良いなと考えていました。
また、DX検定ではスコアに応じてレベル認定もある為、自分の知識が世間と比べて現在どれくらいのレベルなのかを測るためにも良い機会だと考えました。
ちなみに、当検定の企業での活用目的としては、以下が挙げられているようです。
DX検定公式HPより引用
DXの学習への入り口的な位置付けとしている企業が多いようですね。
学習方法
学習教材
2022年5月時点でDX検定に準拠した教材は、DX Studyと呼ばれるEラーニング教材(問題集)のみです。
価格 | 10,780円(税込) |
---|---|
標準学習時間 | 20時間 |
収録用語数 | 最新の300用語を厳選※2年毎に見直し実施 |
学習可能期間 | 3ヶ月 |
正直、少しお高いのですが、これ以外に検定に対応するテキストなども存在していない為、私は検定とセットで少し割安になるDXリテラシー育成・認定パックを購入しました。
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学習方法
先に述べたDX Study(Eラーニングの問題集)のみで学習しました。
DX Studyにはアセスメントモードと、トレーニングモードという二つの学習モードがあります。
それぞれの違いは以下のとおりです。
<モード1:アセスメントモード>
30分60問のアセスメント形式で実施をし、結果画面にて解説を読み学習できる
テスト型eラーニングモードです。
<モード2:トレーニングモード>
1問1答で正解・不正解を表示し、解説を読み学習できる
時間制限なし、1回のトレーニング実施につき60問
まずは、トレーニングモードを一問一答でひたすらこなし、間違えた箇所は、解説を読みながら内容を理解することから始めます。
中には解説を読んでもよく分からない(イメージがつかない)ものもあった為、それらはWEBで調べて、理解するようにしました。
トレーニングモードを5周ほど実施し、全数である300用語を制覇(?)してからアセスメントモードの方を実施しました。
トレーニングモードとアセスメントモードで出題される問題は同じものが使われているため、アセスメントモードを確認テストの用途で使うことができます。
DX検定では、「先端IT技術」「ビジネストレンド」という二つの分野から出題されます。
私の場合は、既にIT経験が15年以上あるのとDXプロジェクトの推進等も行っていることからIT技術の方は既に知っているものが多かったです。
ただ、一方ビジネストレンドの方は知らなかったものも多く、知識習得意欲を掻き立たせてくれました。技術や概念の用語だけでなく、具体的な企業の取組み事例も含まれているのがイメージもしやすく良いところだと思いました。
受検時の心得
受検時に最も気をつけるポイントは、タイムマネジメントです。
60分で120問を解答する必要があり、1問あたり30秒の計算です。
ただ、読んだ瞬間に分かるような問題もあれば1問あたり5~10秒で解答できるものも多くあるはずです。
分からない問題は、悩んでも仕方ないので取り敢えずの解答をしておき、見直しのチェックをつけて進みましょう。
ただ、私の場合は全ての問題を解答し終わった時に、既に残り1分程度でした笑
ちなみに、Eラーニングの問題と同様のものも一定程度出題されていたと思いますので、しっかりEラーニングをやっておくことが試験対策として有効であることは言うまでもありません。
DX検定対策として、DX Study(Eラーニング)が必須と言うのは分かったけど、初心者がいきなり問題集を解くのは難しい・・・初心者向けの学習コンテンツなどはないの?
そのような方は、是非Udemyを活用してみましょう。
Udemyとは、IT関連を初めとした様々なオンライン学習コンテンツを提供するサービスです。
オンラインDX初心者向けの講座が多数用意されています。
と言うことで、初心者向けに体系化された入門講座の中で評価が高く、私も良いと思ったものをピックアップしました。
興味のある方はこちらも是非検討いただければと思います。
タイトル | 対象者 | 費用(定価) | 講義時間 |
---|---|---|---|
【ひぐま流】今日から始めるDX(デジタルトランスフォーメーション)入門!「DX推進の全体像」を学び社内のDX推進を加速! | 全ての社会人、学生 | ¥20,000 | 2.5時間 |
今日から始めるデジタルトランスフォーメーション!テクノロジーの仕組みからデータ活用基盤のつくりかたまで | ¥11,000 | 2.5時間 | |
【デジタルトランスフォーメーション】事例と理論で学ぶ、DXの基礎知識&戦略論 | 企業のリーダー、経営層 | ¥10,000 | 8.5時間 |
ちなみに、Udemyは年に数回のセールを行なっています。セール時期に購入すれば、上記いずれの講座も1500〜2000円程度になりますので、その時期に合わせるのも良いでしょう。
セール時期について説明してくれている記事がありますので、そちらもご参考まで。
受検結果
私の受検結果としては、スコア868 / 1000。
晴れて「DXプロフェッショナル」レベルとして認定頂きました。
なんと受検者の中でも上位4%ということで何とも承認欲求をくすぐってきますが、受検者数が公表されていないのが少し気掛かりです。
DX検定公式HPより引用・抜粋
受検メリット・価値
ここでは、私が考えるDX検定の受検メリット・価値についてお伝えしていきます。
まず、DX検定を受検し、プロフェッショナルレベルに認定されたからと言ってその日からDXプロジェクトをどんどん企画して成果をあげられるようになる訳ではありません。
どの資格試験でも言えることですが、「あくまで知識の習得まで」という限界があります。
実務で役立てられるかどうかは、受検者次第となります。
その上で、今回私が受検してみて考えたDX検定のメリット・価値は大きく三つあります。
☑️ スコア化により、自身のDXに関する知識レベルをベンチマークできる
☑️ 人材市場で一定の評価を得られる(かもしれない)
最新のDX関連用語を体系的かつ短期間に習得できる
DXと一言で言ってもその知識の範囲は非常に広いです。
自力で体系的に学ぼうとするといくら時間があっても足りませんし、何から学んでいけば良いかわかりません。
DX検定では、DX人材が知っておくべき最新のDX用語を整理して体系化してくれており、検定の範囲としてはボリュームもそこまで多くないため、短期間に必要最低限の知識を得られるのが第一のメリットだと私は考えます。
スコア化により、自身のDXに関する知識レベルをベンチマークできる
先に述べた通り、DX検定は合否が出るものではなく、スコア化されレベル認定されます。
更に、IPAが定義しているDX人材像とも対応させて自分がどのレベルにあるのかを客観的に把握できます。
DX検定公式HPより引用・抜粋
受検の際は、自身の現在の業務上の役割や目指す人材像と対応させながら目標スコアを定めることで、より学習のモチベーション向上にもつながると思います。
ただ、この目標スコアですが、個人的には各人材像における「最低限あるべき知識レベル」のように感じています。
DX検定で750以上取得できたら「データサイエンティストとして一人前!」 には決してならないと思いますので、その辺りは留意しておきましょう。
人材市場で一定の評価を得られる(かもしれない)
正直、これはまだこれからだと思いますが・・・今後の検定の改善や発展に期待して書いておきます。
DX検定の受検企業を確認する限り、有名な大手企業が名を連ねております。
具体的には、野村総合研究所、日立製作所、パナソニック、三井住友銀行、東京海上ホールディングス、武田薬品工業 などです。
これら大手企業が積極的に活用しているところから見受けられるに、今後知名度は急速に上がっていくでしょう。
受検企業の中では、受検社員がDXプロフェッショナルに認定されたことを、ホームページに掲載するなど、積極的にPRしているようです。
都築電気HPより引用
今後、益々DX検定の認知度が上がることで、スコアが高い人材は一定の知識があるとみなされ、高評価につながるかもしれません。(無論、高評価されるには実務経験とセットであることが必須ですが)
私も、DXプロフェッショナルレベルであることを転職サイトに登録してから、心なしかスカウトを頂くことが増えている気がします。(気のせいかも)
DX検定がおすすめの人
最後に、私が思うDX検定の受検をオススメしたい人を紹介して本記事を締めたいと思います。
冒頭に触れた通り、DX検定はあくまで用語の知識を問うものであり、そこまで難易度の高い検定ではありません。また、受検メリット・価値でお伝えした通り、DXの用語を体系的に整理してくれている希少な検定であると言えます。
それらを踏まえて、以下に当てはまる人には是非おすすめしたいと思います。
☑︎ DXに興味がある(あるいは必要に迫られている)が、何から手をつけたら良いか分からない
☑︎ 手っ取り早く最新のDX用語を習得・整理したい
☑︎ 自身のDXの知識を整理し、そのレベルを客観的に測りたい
本記事を読んでDX検定に価値を感じて頂けた人は、是非DX人材への一歩もしくは、知識の整理などに本検定を役立てて頂ければ幸いです。
今回は以上です。